デザインの意図 - レザーハイブリッドバンド for Apple Watch -
デザインの意図
レザーハイブリッドバンド for Apple Watch
自分たちが必要としている、「こんなものが欲しい」と思ったものを作りたい。objcts.ioのものづくりは、そんなシンプルな思いからはじまっています。
今回新しく販売を開始した『レザーハイブリッドバンド for Apple Watch』も、いちApple Watchユーザーとして「こんなバンドが欲しい」と思い描いたものを具現化したアイテムです。
革の上質さと、
日々の使いやすさを両立するために
デザイナーの角森は、自身が日々Apple Watchを使うなかで、レザー製のバンドに対して2つの課題を感じてきたと言います。
そのひとつが、手首に触れるバンドの内側の汗や水分が気になってしまうこと。Apple Watchは通常の時計と異なり、ヘルスケアアプリと連動させるために運動中や睡眠中もつけていることが多いものです。そのぶん、汗をかいたり雨に濡れたりと、バンド部分が水を吸う機会も必然的に増えてしまう。
そのため、レザー好きでも夏場は汗染みや臭いを気にして、レザーではなくラバー素材のスポーツタイプのバンドを選ぶ人も少なくありません。
たしかにスポーツバンドは汗や雨で濡れることを気にせず使えるメリットがあるものの、カジュアルな印象になりやすいため、合わせる洋服やシーンを選ぶことも。夏でもレザーという素材が持つ上質さやファッション性を楽しみたい人も多いはずです。
そこで、どうにかして快適にレザーバンドを使ってもらえないか?と考えた結果、表に防水レザー、裏にフッ素ゴムを合わせるというアイデアを思いつきました。
↑裏側にFKMと呼ばれるフッ素ゴムを採用
「実は、1stサンプルの時点ではオールレザーで作っていたんです。でも、仕上がってきたサンプルを見て、すべて革だと厚みが出るためゴツゴツした印象が強く、ジェンダーを問わず使っていただくことも難しいと感じました。そしてなにより、防水レザー製とはいえ日常的に、特に夏場にもつけるとなると汗染みや臭いが気になるなと思って。」
↑オールレザー仕様で製作した、1st Sampleの裏側。
「そこで、レザーの良いところを残しつつ機能面の課題をクリアするため、Apple純正のスポーツバンドでも使われている“フッ素ゴム”という素材を裏側に採用しました。」(角森)
表側のレザーが持つ防水性に加え、裏側に使う素材も耐熱性や耐候性、耐久性を兼ね備えた高品質な素材を採用することで、より機能性を追求した仕様に。また、汗が気になった際には裏側のフッ素ゴム部分はウェットシートで拭くことができ、手軽にケアができる点も、日常使いするアイテムならではのこだわりです。
↑最終仕様。画像左は裏側のフッ素ゴム面、画像右は表側の防水レザー面。
レザーならではの上質感とファッション性を楽しみつつ、毎日快適につけ続けられること。Apple Watchバンドを開発するにあたって、デザイナーの角森が絶対に実現したかったポイントです。
経年変化も美しくあるために
課題の二つ目が、時計のバンドは側面に使ったインクがひび割れを起こしやすいこと。
そこで今回のApple Watchバンドは、革の断面を内側に折り返して縫う「ヘリ返し仕様」で仕上げることになりました。
時計のバンドの多くは、切りっぱなしにした革の断面にコバインクを塗って仕上げる「切り目仕様」を採用しています。もちろん切り目仕様ならではの良さもあるものの、どうしてもコバインクは時間の経過とともに割れてきてしまうもの。そこでobjcts.ioでは、「特別なケアを施さずとも、日々気兼ねなく使ってほしい」という思いから、コバインクを使わないヘリ返し仕様を選びました。
ヘリ返し仕様で仕上げることで、革の断面が露出しないため耐久性も高く、自然な経年変化を楽しむことができます。毎日使うバンドだからこそ、経年変化も美しいまま楽しんでほしい。そんなデザイナーの思いの詰まったこだわりです。
さりげないブランドアイコンを
手元のアクセントに
更に、objcts.ioのバンドで特徴的なのが、細長く型抜きされたワンポイント。これは、バックパックやスマホショルダーなど他のobjcts.io製品にも使われている、ブランドアイコンの浮き出し加工と同じ型で抜かれています。
手首の一部が見えることで抜け感のある印象になり、オールブラックでありながら重たく見えないよう、ワンポイントとしてあしらいました。
毎日つけられる快適さのための機能性と、毎日つけたくなる審美的な美しさ。シンプルなアイテムだからこそ、細かい部分にobjcts.ioならではのこだわりを詰め込んだ「レザーハイブリッドバンド for Apple Watch」。
7/18まで開催中のPop-Up Storeにて先行販売中ですので、ぜひ実物を手に取って、そのこだわりを感じてみてください。
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